1. はじめに
FX取引って何だか難しそう…
そう思っている方もいるかもしれませんね。
特に、聞き慣れない言葉が出てくると、ますます不安になってしまうのではないでしょうか。
その一つが「スリッページ」です。
「スリッページって何?」
「スリッページが起こるとどうなるの?」
「スリッページを防ぐ方法はあるの?」
この記事では、そんな疑問を抱えるあなたに向けて、スリッページの基礎知識から対策までをわかりやすく解説していきます。
この記事を読めば、スリッページの正体を理解し、FX取引でより有利な立ち回りをするための知識が手に入ります。
ぜひ最後まで読んで、スリッページを攻略しましょう!
2. スリッページとは
スリッページの定義
スリッページとは、FX取引において、注文を出した価格と実際に約定(取引成立)した価格の間にズレが生じることを指します。
例えば、1ドル150円で買い注文を出したのに、実際に約定した価格が1ドル150.05円だった場合、0.05円のズレが生じます。これがスリッページです。
スリッページが発生する原因
スリッページは、以下の様な原因で発生します。
- 注文のタイミングと約定のタイミングのずれ: FX市場は常に変動しているため、注文を出したタイミングと実際に約定するタイミングで価格が変動することがあります。
- サーバーの混雑: 注文が集中した場合、FX会社のサーバーが混雑し、約定処理が遅れることがあります。
- 市場の急変動: 経済指標発表時や突発的なニュースなどにより、市場が急激に変動した場合、スリッページが発生しやすくなります。
- 流動性の低下: 取引量が少ない時間帯や通貨ペアでは、流動性が低下し、スリッページが発生しやすくなります。
スリッページが発生する状況例
- 経済指標発表時: 重要な経済指標発表直後は、市場が大きく変動するため、スリッページが発生しやすくなります。
- 例: アメリカの雇用統計発表時など
- 解説: 雇用統計発表時は、発表前後の数分間で価格が大きく変動することがあります。これは、市場参加者が発表内容に応じて一斉に取引を行うためです。
- 例: アメリカの雇用統計発表時など
- 早朝や深夜: 取引量が少ない時間帯は、流動性が低下し、スリッページが発生しやすくなります。
- 例: 日本時間の早朝や深夜など
- 解説: これらの時間帯は、主要な市場参加者が取引を行っていないため、取引量が少なく、価格が動きにくくなります。
- 例: 日本時間の早朝や深夜など
- 急なニュース: 突発的なニュースや事件などにより、市場が急変動した場合、スリッページが発生しやすくなります。
- 例: 〇〇ショックなどのニュース速報
- 解説: 予期せぬニュースが流れると、市場参加者は瞬時に対応する必要があるため、注文が集中し、スリッページが発生しやすくなります。
- 例: 〇〇ショックなどのニュース速報
- 週末: 週末は市場がクローズするため、週明けに価格が大きく変動する可能性があり、スリッページが発生しやすくなります。
- 例: 週明けの取引開始直後
- 解説: 週末中に発生した出来事や、市場参加者の心理状態の変化などにより、週明けの価格は大きく変動することがあります。
- 例: 週明けの取引開始直後
スリッページがトレーダーに与える影響
スリッページは、トレーダーにとって以下のような影響を与える可能性があります。
- 意図した価格での取引ができない: スリッページが発生すると、意図した価格で取引ができない場合があります。
- 損失の拡大: スリッページによって不利な価格で約定した場合、損失が拡大する可能性があります。
- 利益の減少: スリッページによって有利な価格で約定できなかった場合、利益が減少する可能性があります。
3. スリッページの種類
スリッページには、スリップアップとスリップダウンの2種類があります。
スリップアップ
スリップアップとは、注文を出した価格よりも有利な価格で約定することを指します。
例えば、1ドル150円で買い注文を出したのに、実際に約定した価格が1ドル149.95円だった場合、スリップアップが発生したことになります。
スリップダウン
スリップダウンとは、注文を出した価格よりも不利な価格で約定することを指します。
例えば、1ドル150円で買い注文を出したのに、実際に約定した価格が1ドル150.05円だった場合、スリップダウンが発生したことになります。
トレーダーにとってどちらが有利・不利か
スリップアップはトレーダーにとって有利ですが、スリップダウンはトレーダーにとって不利です。
スリップダウンは、損失の拡大や利益の減少につながる可能性があるため、注意が必要です。
4. スリッページが発生しやすい状況
(上記「2. スリッページとは」の「スリッページが発生する状況例」で詳細に解説済み)
5. スリッページ対策
スリッページを完全に防ぐことは難しいですが、対策を講じることで影響を軽減することができます。
約定力の高いFX業者を選ぶ
約定力の高いFX業者を選ぶことで、スリッページが発生する可能性を減らすことができます。
約定力とは、注文を出した価格で約定できる能力のことです。
約定力が高いFX業者は、サーバーの処理能力が高く、注文が集中した場合でもスムーズに約定処理を行うことができます。
スリッページ許容幅を設定する
スリッページ許容幅とは、許容できるスリッページの幅のことです。
スリッページ許容幅を設定することで、許容範囲を超えるスリッページが発生した場合、注文をキャンセルすることができます。
指値注文を活用する
指値注文とは、あらかじめ指定した価格で注文を出す方法です。
指値注文を活用することで、意図した価格で取引できる可能性を高めることができます。
注文のタイミングを見直す
市場が大きく変動する時間帯や経済指標発表時などを避け、注文のタイミングを見直すことで、スリッページ発生のリスクを減らすことができます。
流動性の高い時間帯に取引する
取引量が多い時間帯は、流動性が高く、スリッページが発生しにくい傾向があります。
6. スリッページに関するFAQ
スリッページはどのFX業者でも発生するのか?
はい、スリッページはどのFX業者でも発生する可能性があります。
ただし、約定力の高いFX業者を選ぶことで、スリッページ発生のリスクを減らすことができます。
スリッページは必ずしも不利なものなのか?
いいえ、スリッページは必ずしも不利なものではありません。
スリップアップのように、有利な価格で約定する場合もあります。
スリッページ許容幅はどのように設定すればよいのか?
スリッページ許容幅は、取引スタイルやリスク許容度によって異なります。
一般的には、数pips程度に設定することが多いようです。
7. まとめ
スリッページは、FX取引において避けて通れない現象の一つです。
しかし、スリッページの仕組みを理解し、適切な対策を講じることで、影響を最小限に抑えることができます。
この記事で解説した内容を参考に、スリッページと上手く付き合い、より有利なFX取引を目指しましょう。